インタビュー

2011年6月21日

卒業生インタビュー「プライベートで真剣に遊ぶ。それが成長の一番の近道。」2010年度卒業生 木村茂文さん

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Q:この度は卒業制作作品「てのひら」がJPPA(日本ポストプロダクション) AWARDS 2011にて審査員奨励賞を受賞され、おめでとうございます。作品制作において、こだわった部分や苦労された点などをお聞かせ下さい。

A:ありがとうございます。卒業制作はやったことの無いことに挑戦してみたかったので、自分自身で使ったことのない「DSLR(※1)を使って撮影する」ということを第一の目標とし、「音響効果を活かせる作品を作る」「デジタル臭くならないようにする」という技術的な目標を掲げ、参加していた電ch!(※2)3の企画である「おかっぱちゃん旅に出る」の制作でDSLRの利点や問題点、ワークフロー等を学んだ上で実際の作業に入るようにしました。また、音響効果を活かすという目的では逆説的と言えるかもしれませんが、全編アフレコにすることにしました。

制作中に苦労した点はアフレコやフォーリー(※3)の収録です。JIAMS(※4)の音像スタジオはワンマンオペレーションができるMAスタジオでありながら楽器やナレーションの録音ができる広さのブースがあるので、そこでアフレコや色々持ちこんでフォーリーを録音していきました。スケジュールの関係上、4人分の音声をバラバラで4日に分けて録音。合間の時間を見つけてフォーリー録音をしていきました。フォーリーで特に苦労した点は足音です。衣擦れや足音というフォーリーというのは感情のある音なんです。そこで女性キャスト用に一番しっくりくるヒールを探してきて自分で歩いて足音を録音していきました。足音だけで6種類の靴、5種類のシチュエーションを組み合わせました。最終ミックスではかなりレベルを抑えているので意識しませんが、その音があるかないかでは大違いなのがフォーリーの音だと思います。

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Q:本学科のサポートで役立ったことを教えてください。

A:授業を始めとした学内環境は勿論ですが、産学連携プロジェクトでの経験が大きかったと思います。私は大学1回生の時に電ch!2の企画「弘恵の道しるべ」の制作に思い切って参加し、現場で録音を経験しました。その後、JIAMSを中心に活動し学内OJTや学外のイベントの音楽制作・MAなどを経験して、電ch!3では再び録音そして全体の効果・MAというサウンド全般に関わりました。やりたい!という意思があれば機材も使える、場所も使える、使い方も教えてくれる。強い意思があればそれを形にして発表できる環境が整っていること、相談できる人がたくさんいて、気にかけてくれる人もたくさんいる。その安心感がとてもよかったです。

Q:後輩達にアドバイスを!

A:大学という教育機関とはいえ、技術的なことは「習うより慣れろ」だと思います。基礎を学んだらそれ以降は自分で場数を踏んで行くしかないと思います。学内だけにいると気が緩んでしまいがちですが、注意深く周りを見ていると電通大には場数を踏むチャンスというのは沢山転がっています。JIAMSや研究室を訪ねたりと方法はなんでも良いので、昨日の自分より成長することを目標にしていると物の見方が変わってきます。あとは将来の目標を立てて、それに向かって現実的に可能な目的を実行して行くことが大切だと思います。やる気に勝る上達法はないと思うので、やる気があるならまずチャンスに乗っかってみる。その気持ちが大事だと思います。そして勉強とプライベートでメリハリをつけて有意義に過ごすこと、そして自己投資を惜しまないということが一番大切かもしれません。

※1 DSLR:Digital Single Lens Reflex camera
デジタル一眼レフカメラ。従来の一眼レフカメラの記録部分を撮像素子やメモリなど電子回路の組み合わせで置き換えたもの。

※2 電ch!:でんチャン(大阪電気通信大学チャンネル)
大阪電気通信大学の学生がプロスタッフの協力で番組を制作するプロジェクト。
現在第3回まで実施。
http://denchan.tv/

※3 フォーリー
映像に付加する効果音の作成手法の一つ。足音やコップを置く音など動作に関連する音を映像を見ながら必要であれば小道具等を使い録音する方法。生音。

※4 JIAMS:先端マルチメディア合同研究所"Joint Institute for Advanced Multimedia Studies"(英語略称JIAMS、通称ジェイムス)
モーションキャプチャースタジオや映像、音像、CGスタジオを備えた大阪電気通信大学・四條畷キャンパスにおける産学官連係の中心的施設。

http://jiams.osakac.ac.jp/

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